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2018,11,25, Sunday 「政治とはデザインなり」金子正則元知事と香川県庁 東館…


『「政治とはデザインなり」金子正則・独白録』に偶然接しました。この本は読み応えがあり、大変いい勉強になりました。丹下健三先生により設計された香川県庁東館は現在、耐震補強中ですが、この本に、香川県庁東館が何故、丹下健三先生の設計に至ったか、が書かれていました。
金子正則元知事は、「香川県の記念塔のようなもので、香川を思う祈りであり、願いであり、希望である建物にしないといけない」と思っていた。そこで、当時、某銀行丸亀支店の設計をしていた設計会社の方に、「県庁をやろうとしているんだが、デッサンが気に入ったら採用する」と言うと10枚ぐらい描いてきた。その後、猪熊弦一郎さんに相談すると、「金子さん、あなたのそういう、精神的なものを込めてやろうとする姿勢は尊い。まさにガバナーの発想です。それなら、安直に決めないで、技術者としていい設計家、あなたの意図を正しく受けてくれる、建築家に頼まないといけない」と言って、前川国男さんか丹下健三さん」の二人の名をあげた。
前川さんはお隣の岡山県庁の設計をしたので、香川に似たようなものが出来ても困るので、東京都庁等を設計した丹下健三先生にに県庁東館(香川県庁)の設計を依頼することになった。
金子正則元知事は、「建築は総合芸術だから、効率第一主義で、豆腐を切ったように真四角の味のないものでも困るし、一世紀まえのような過去の遺物の再現でも嫌だった」、「香川の記念塔は香川を思う祈りであり、願いであり、希望であらねばばらない」と言っています。
建築途中にも何かと議会で問題視され、議員たちの思惑がからんで事態は思わぬ展開を見せることもしばしばであった。噂では入札に競争負けしたある大手ゼネコンの社長が、わざわざ、大林組の落札した詳細見積を見に来たとのことだった。
後年、フランス大使館に行った人が、「日本の建築の代表として香川県庁舎が写真に載っていましたよ」と言ってくれた。この香川県庁舎は、専門家から大胆不敵を言わしめた記念すべき構造建築物で、坪井善勝先生が構造計算されました。是非、その構造を機会があればご見学下さい!!